私の大好きな映画が映画館で再上映されると聞いて。


もう大きなスクリーンで見ることなんてできないと思ってたからすごく嬉しかった。


この映画は私の中ですごく大切なものだから、この機会に改めて観ることができる私は本当にタイミングがいいんだと思う。

 

 

映画が上映された当時は中2で、
自分の夢は大きすぎて叶わないんじゃないかと気付いてはいるものの、何をきっかけにどう諦めたらいいのかもわからないままずるずる引きずって、そんな自分に不安ばかり募った。だから馬淵さんの「夢ってどうやって終わりにしたらいいかわかんないんだもん」「夢を叶えられる人がいるってことは、その何倍も夢を諦めなければならない人がいるんだよ」「夢を叶えるのが難しいのは分かってたけど、夢を諦めるってこんなに難しいの?」と泣き崩れるシーンにすごく胸を締め付けられた。


それでも映画を見終えた後は、私のやりたいことは変わらないしまだなにもやってない。可能性じゃなくてやる努力をしようとずっとその夢を追い続けることを決めた。

 

 

 

そして再上映の今年は受験生。
映画を観た1月はちょうど大学が決まって1ヶ月経った頃だった。
周りの環境、自分の立場や来年の自分に対する抱えきれない不安、進もうとしてる道が合ってるのか何度も悩んで、誰より夢を追いかけてる期間が長くて揺るがないものだと思っていたのに、高3の1年間で何度も諦めた方がいいのかもしれないと思ってしまった。まだなにも始まってないのに。


そして、高3は卒業する年でもある
中学から私立の名古屋にある女子校に通わせてもらって、何か意味があったのかずっと考えてた。でも映画を見て答えがわかった気がして清々しかった。

 

 

上映後のトークイベントで監督が、

「挫折とは頂点を知ったり一度でも光を浴びた人が味わうもの。その挫折さえ知ることのないピラミッドの底辺にいる人達、一度も光が当たらず去っていった人達に花束を贈るような映画があってもいいじゃないかと思い作った」といった言葉が、ばしゃ馬さん初日舞台挨拶で言っていた「馬淵のように最後と思っていた作品が上の人の目に止まっていま居る」と重なって、やすくんの痛みを知るものを優しくなれる、に繋がるのかななんて思ってみたり。

 

 

 

4年前と比べて私は馬淵さんより、夢に向かってひたむきに頑張る後半の天童くんよりになれたんじゃないかと思ってうれしかった。馬淵さんの言葉が前ほど胸を締め付けずどこか懐かしく感じてたのがその証拠だと思う。

 

 

そして春からは今までの環境と全く違う場所に行く。
離れたいと思ってはいたものの本当に手放していいのか1人でやっていけるのか不安はある。でも手放すわけではなく再発見するために離れるんだって気持ちを持って新しい環境で挑戦したい。

 


夢の節目となる大切な時期にこうした自分を見つめ直せれる映画に出会えてよかった。そしてこれから先 壁にぶつかるであろう多くのタイミングでこの映画を見返し、自分にとって1番いい選択ができるよう心寄り添える宝物としたい。